映画のシーンを切り取ったような切り絵作品 | 人気のアート作品作りを京都で体験できる習い事として人気を集めています

新作の作品解説です。タイトルは『失夢（しつむ）の墓場』です。

今回は、前作の「生活」の作風を意識しながら、さらに精密かつ精巧に、色彩の幅も広げることで、作品に深みを持たせました。スクラップ場のなかに１羽佇むカラスという少し違和感のあるシーンを切り取ることで、物語性も感じ取っていただけるのではないでしょうか？

あえて正方形の額縁に横長の画角にし、上下に黒帯をいれることで映像を切り取ったような見え方にしたこともこだわりポイントです。

シネマスコープというらしく、しまった仕上がりになるのでこれからも使っていきたい表現です。

中の絵と一体の紙となるので、意外と作品の全体のバランスが難しくなります。注意が必要です。

これほど色彩豊かなだけに今まで作ってきた作品の中で最もマスキングテープの種類が多いです。

コロナの影響で展示会ができず延期となりましたが、1月に披露予定です。気なる方はBASEで販売してますので、チェックしてみてください。

～あとがき～

廃車となり、スクラップされた乱雑に積み上げられた鉄の塊、かつては人ともに「夢」を積んでいましたが、そんな夢もいずれは捨て去られてしまう…、この「夢」の残骸の景色は、この現実を表現しているのでしょうか‥‥。